ローンが残っている不動産相続においてその支払いはどうなる？

不動産相続をした際にその物件に住宅ローンが残っていた場合にはどうなるのか？
もしこうしたシチュエーションに遭遇した際には適切な対処を速やかに行うことが求められます。
そのために知っておきたい基本的な知識をご紹介します。

ローンが残っている不動産相続はどうなる？

不動産相続で土地や建物を入手したとなるといいことのように思えますが、その物件に住宅ローンの支払が残っている場合には財産というよりも負債を相続したような形となります。
そうなると不動産相続によってこのローンはどうなるのかという疑問が浮かぶのではないでしょうか。
結論から言えば不動産相続をした以上、残っているローンも相続することなるため、支払いの義務が発生します。
財産だけもらってそれに伴う負債は受け取らない、といった都合のいいことは認められません。
ただし、実際に支払い義務が生じるかどうかはその物件の借り入れの状況によって異なってくるので注意が必要です。

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不動産相続時に残っているローンを支払わなくていい場合

不動産相続時に残っていたローンの残高を支払わなくていい場合として、その借り入れが団体信用生命保険に加入したうえで行われたケースがまず挙げられます。
団体信用生命保険は、融資を受けた人がその返済中に万一のことがあった場合に備えて保険会社と契約を結ぶものです。
簡単に言えば返済中に融資を受けた人が亡くなった場合、住宅ローンの残債はその保険会社が支払うことになります。
そのため融資を受けた人が団体信用保険に加入していれば、相続した人は支払う必要はありません。
もうひとつのケースとして限定承認の形で相続する場合が挙げられます。
これは相続によって得られる財産の上限を設定したうえで背負うことになるマイナスの部分を相殺する方法です。
故人が相続した財産よりもマイナスの財産（負債）の方が多かった場合、プラスの金額の範囲内のみ、マイナスの分を支払うだけで済むのです。
事実上相続財産がゼロになるわけですが、ローンの残高を全額支払う必要がなくなります。

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不動産相続時に残っていたローンの対処法とは？

もうひとつ、不動産相続時に引き継ぐことになったローンへの対処法として相続放棄という選択肢もあります。
名前の通り、最初から不動産の相続を放棄してしまうのです。
不動産を財産として引き継がなければそれに関わる負債を引き継ぐ必要もないわけです。
ただしこの対処法で注意したいのは、他の財産も放棄しなければなりません。
そのため相続予定の財産の全体像を把握したうえで残債も引き継いで返済した方がいいか、相続放棄するか、限定承認を選ぶかの選択が重要になってきます。

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まとめ

このように不動産相続の際には残っている借り入れをどう対処するかの問題がついてまわる可能性があります。
場合によっては、住宅ローンの返済が免除されるケースもありますが、夫婦や親子で借り入れていた場合など免除されないケースもあるので確認が大切です。
自分たちにとってできるだけ負担の少ない方法とはどんなものなのか、残高だけでなくその借り入れの状況も踏まえた上で賢明な判断をするよう心がけましょう。
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